御三家──“輝かしい数字”の裏側にある現実

中学受験における「御三家」とは、人気・実力ともに全国トップクラスの私立中学校3校を指します。東京では男子御三家(開成・麻布・武蔵)と女子御三家(桜蔭・女子学院・雙葉)がありますが、一般的に「御三家」と言えば男子御三家のこと。
毎年、東京大学をはじめとする難関大に多くの合格者を輩出し、最難関の受験生が集まることで知られています。

今回は、その一角である麻布高校の進学実績を取り上げます。


【2025年度 麻布高校の大学合格実績(一部抜粋)】

  • 東京大学:83名合格(うち現役52名)
  • 京都大学:20名
  • 一橋大学:14名
  • 東京科学大学(旧東工大):23名
  • 国公立大学合計:184名(現役117名)
  • 早稲田大学:181名(現役116名)
  • 慶應義塾大学:128名(現役77名)

1学年約300名ということを踏まえれば、これは驚異的な数字です。
たとえば、国公立+早慶の「現役」合格者数だけで300名を超えるのですから。
この実績だけを見ると、「この学校に入れば誰でも難関大に進めるのでは?」と思えてしまうほどです。

でも――本当にそうでしょうか?

合格実績と進学実績は別物だとはよく言われますが、今回の話はそこではありません。

実は、最近、麻布高校の受験者数を含む詳細データが一時的に公開されたことがありました(現在は削除済み)。そこには、合格の陰に隠れた“もうひとつの数字”があったのです。


たとえば…

  • 東京大学:83名が合格 → それと同時に82名が“不合格”
  • 京都大学:合格20名 → 不合格27名
  • 早稲田大学:合格181名 → 不合格248名
  • 慶應義塾大学:合格128名 → 不合格147名

さらに、私大の中堅レベルでも厳しい現実があります。

  • 日本大学:21名受験 → 合格11名
  • 学習院大学:9名受験 → 合格2名

どうでしょう?
こうして不合格者数を並べてみると、華やかな合格実績の裏にある「現実」が浮かび上がってきます。
“合格の影には、同じ数かそれ以上の不合格がある”――それが、たとえ超トップ校であっても避けられない事実です。


では、なぜこうしたことが起きるのでしょうか。

日大が公表している高校別の合格率にも注目してみましょう。2024年度のデータを一部抜粋します。

【神奈川の公立高校の合格率】

  • 横浜緑ケ丘:82%
  • 横浜翠嵐:74%
  • 柏陽:71%
  • 多摩:69%

【私立中高一貫校の合格率】

  • 洗足学園:54%
  • フェリス女学院:51%
  • 横浜共立学園:42%
  • 浅野:41%
  • 豊島岡女子:27%

明らかに、私立中高一貫校のほうが合格率は低いのです。


その理由のひとつとして考えられるのが、「英語力の差」です。
中高一貫校では、数学などの先取り学習に力を入れるあまり、英語の基礎づくりが手薄になる傾向があります。
結果として、高3になって受験英語に本腰を入れようとしたときには、すでに手遅れ…というパターンも珍しくありません。

一方、公立中→公立高と進んだ生徒たちは、中学段階で英語の基礎をしっかり固めているため、大学受験における英語の壁を比較的スムーズに超えられるのです。


英語、やっぱり大事です。

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