歩実塾の中学生は、日々、英文を音読し、それをオープンチャットのほうに送ってもらってますが、中には、何のためにやっているんだろうと疑問に思っている子もいるかもしれませんので、その点について説明します。
英文読解力の基礎を築くための最高の訓練は「英文の音読」です。音読は文法や語彙の習得など、あらゆる言語能力の習得に威力を発揮しますが、特に英文読解力の育成において重要です。
1.左から右へと考える習慣がつく。
日本語と英語は語順が逆である場合が多いすから、きちんとした日本語に訳しながら読もうとすると、後ろから戻らざるを得ません。しかし、本来言語はその順番通りに読むものです。音読をしながら後ろから戻ることはできないので、誤った右から左への流れを矯正することができます。これにより、リスニングにも強さを発揮することになります。生徒によっては、英文を区切って、即座に日本語にしてもらうこともやってもらってます。これも返り読みしないで読み進めるための一つの手段であるのです。
2.言語感覚が身につく。
外国語の基礎能力の習得は、スポーツや楽器の演奏と大変似ています。これらにおいても外国語の習得においても、理屈の習得は大変重要ですが、それだけでは野球選手にもピアニストにもなれませんよね。習うより慣れろ、「反復練習」こそが真の実力者を作ります。同時通訳の神様と呼ばれる國弘正雄先生は、「只管朗読(しかんろうどく)」という言葉で、何回も音読を繰り返し、言葉の理屈を体に刷り込むことの重要性を長い間唱えてこられました。この方法による学習が外交や教育の分野の第一線で活躍する多くの英語の達人を生み出していることこそ、この学習法の効果を示す何よりの証明となるでしょう。
今後も、努力を軽視した安易な方法論の誘惑に負けることなく、将来も役に立つ英語力の習得を目指し、音読学習に励んでください。その際、お手本となる音源の完コピを目指しましょう!