勉強がつらいのは、量が足りないからだ(後編)──量の現実:上位層はどれだけやっているのか

前回の話を読んで、こう思った人もいるかもしれない。

「でも、どれくらい勉強すれば“足りる”の?」
「まわりの子って、本当にそんなにやってるの?」

今回は、そんな疑問に答えるべく、“上位層が実際にやっている学習量”を具体的に見ていく。


授業以外の「自学時間」で差がつく

勉強時間というと、「塾に通っているから大丈夫」と思うかもしれない。

けれど、成績を分けるのは授業の中身よりも、その“外”の時間だ。

つまり、自分で問題に向き合い、反復し、覚え、考え抜いた「自学」の時間。
これこそが、受験における真の実力をつくる。


歩実塾でも、自学のための時間は用意している

歩実塾では、中学生に対して
塾内で週7~10時間程度の「自学時間」を確保している。

演習・補習・振り返りなど、目的を持った学習ができる環境だ。

しかし、だからといって、それだけで十分とは言えない。

なぜなら、上位層はそれ以上に、自宅やスキマ時間もフル活用して勉強を積み上げているからだ。


偏差値70の子が、どれだけ“自分で”やっているか

たとえば、ある中3生。
県立トップ校を目指し、偏差値は68~70。

その子が日々積んでいる「自学時間」はこうだ:

  • 平日:3時間以上 × 5日 = 15時間超
  • 土日:5〜7時間 × 2日 = 10〜14時間
  • 週合計:25〜30時間

これには、塾の授業時間は含まれていない。
本人が「自分で勉強した時間」だけだ。

これだけやっていても、「まだ足りない気がする」と語る。
だから、この層は強い。


一方、その下の層はどうか

  • 平日:1時間 × 5日 = 5時間
  • 土日:合わせて1〜2時間
  • 週合計:6〜7時間

その差、1週間で20時間以上
たった1か月で80時間以上の差になる。

そして夏休み:

  • 上位層:1日6〜8時間 × 40日 = 240〜320時間
  • 中下位層:1日2時間 × 40日 = 80時間

➡ 夏だけで160時間以上の差がつくことになる。


偏差値は“時間”で積み上がる

「偏差値を5上げるには約200時間の学習が必要」とも言われる。

偏差値55の子が、65を目指すなら、
追加で400時間が必要になる。

それを「夏で挽回」は、現実的に無理。
今から日々の積み重ねが必要だ。


量を積んだ者だけが、質を語れる

  • 10問で効率を語るより、まず100問やってみよう
  • 勉強法を調べる前に、1冊やりきってみよう
  • 「集中できない」と言う前に、2時間ぶっ通しでやってみよう

“疲れるくらい勉強した”経験を持った者だけが、
「どうすればもっと良くできるか」を語れる。


まとめ:自学時間は“最低ライン”にすぎない

歩実塾では、週7~10時間の自学時間を塾内で確保している。
だが、それだけでは十分とは到底言えない。

上位層の勉強量に比べれば、まだスタート地点にすぎない
ここからどれだけ自宅でも積み上げられるかが、
偏差値の天井を決める。

  • 平日:3時間以上
  • 土日:5〜7時間×2
  • 授業を除く「純粋な自学」で週25〜30時間

「やるしかない」と行動に移した者から、成績は動き出す

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