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早稲田大学陸上部の監督は、練習メニューを提示する際に、選手にこう問いかけるそうです。
「で、どう思う?」
これはただの確認ではなく、
“自分の頭で考えること”を求める問いです。
自分の身体、状態、目標、スケジュール……それらを踏まえた判断ができるか。
その力こそが、競技者としての真の力なのだと。
この姿勢、勉強においてもまったく同じです。
勉強もまずは「まねる」ことから
ある中3生の話です。
彼は、入塾時には「自分なりにやってるけど、成績が伸びない」と悩んでいました。
ノートはびっしり。解いた問題数も多い。
でも、テストになると結果が出ない。
彼にアドバイスしたのは、
「いったん“自分なり”は置いておいて、成績が伸びている生徒のやり方をそっくりまねしてごらん」ということ。
- 間違えた問題をどう復習しているか
- 解き直しをどのタイミングでやるか
- どんなノートの取り方をしているか
彼は素直にそれを実行し、「ああ、こうやってやるのか!」と気づいていきました。
「まね」た先にあった“自分なりの工夫”
ところが数か月後、その生徒は変わっていました。
「このやり方、たしかにいいんですけど、自分の場合はこうした方が覚えやすいんで、ちょっと変えてみました」
「この単元は、時間をかけてもなかなか定着しなかったので、違う参考書を使ってみました」
いつの間にか、“自分で考え、自分で設計する”勉強に変わっていたのです。
夏前には平均点前後だった生徒が、秋には志望校の合格ラインを安定して超えるようになりました。
型を覚え、そこから工夫する
最初から自己流で突っ走るのは危険です。
でも、「まねる」だけでは、壁を越えられない。
まねて、理解して、考える。
この3ステップがあってこそ、勉強は本物の「自分の武器」になります。
最後に
「で、どう思う?」
この問いは、塾の先生からも、学校の先生からも、そして何より、自分自身が自分に問いかけるべき言葉です。
- 教わった方法を、自分の中でどう活かすか。
- この勉強のやり方は、自分にとって本当にベストなのか。
- このまま進んで、ゴールにたどり着けるのか。
勉強の「型」を教える塾であると同時に、
「問いかける力」を育てる場でもありたいと思っています。