神奈川県の特色検査を授業で扱った。
第1問と第2問に関していえば、──どの問題も、順番通りに読み、正しく読解すれば解けるということだ。
文章の中には、必ず根拠が示されている。
「なんとなくこうかな?」ではなく、本文のどこに答えの手がかりがあるのかを丁寧に追えば、ちゃんと道筋が見えてくる。
それでも、多くの生徒はできない。
「難しい」「対策できない」「センスが要る」──そんな声もよく聞く。
でも本当にそうだろうか?
対策のしようがない? 本当に?
特色検査は「何を問われるかが読めない」と言われる。
確かに、形式的な出題傾向を丸暗記しても点は取れない。
けれど、問題をよく見れば読み方の精度が試されていることがわかる。
特に第1問、第2問に関しては
- 指示語は何を指すか
- 情報の濃淡の峻別
- データや図表は、どの文と結びついているか
- 比や割合に関して確実に運用できるか
こうした基本的な読解の力を磨くだけで、点数は安定してくる。
「特色検査=未知の難問」ではなく、“読み落とさない訓練”の延長線上にあるのだ。
「読み落とさない」練習を
つまり、特色検査の対策とは特別なテクニックではなく、
一文一文を正確に読み取る習慣をつくることに尽きる。
日々の授業や問題演習で、
「どの文が根拠になっているか」
「なぜそう考えられるか」
を意識して読むだけでも、安定感がまったく違ってくる。
結局、地力がものを言う
特色検査は、第1問、第2問に関しては奇抜な問題ではない。
“読めば解ける”問題ばかりだ。
裏を返せば、読まない人には解けないというだけ。
派手な対策よりも、地道な読解練習を重ねよう。
それが一番の特色検査対策だ。