歩実塾で生徒を見ていると、
伸びる子ほどテキストに感情ごと書き込んでいる
という事実に気づく。
きれいに使いたい気持ちは分かる。
でも、勉強はお上品な“観賞用”ではない。
テキストやノートは道具だ。使い倒してこそ価値がある。
■ テキストは「読み物」ではなく「戦う武器」
テストで間違えた問題を復習するとき、
必要な知識を書き写すだけでは弱い。
そのページを見返した瞬間に、
自分を叱咤し、動かす言葉が書いてあるかどうかが分岐点だ。
- 「ここ絶対覚えろよ、自分!」
- 「また間違えたら終わりだぞ」
- 「この単元で落としたら合格できん!」
こういう“感情の殴り書き”が入っているテキストは、
使えば使うほど強くなる。
逆に、真っ白なままのテキストは、
何度読んでも身につかない。
ただ「読んだつもり」になるだけだ。
■ 記録帳も同じ。“感情”を書ける子は強い
学習記録帳も、丁寧に書けばいいわけではない。
特にうまくいかなかった日。
ここで「明日挽回します」「次がんばります」だけ書く子は弱い。
本気で伸びる子は――
- 「腹立つ。今日は自分に負けた」
- 「集中できず最悪。明日は絶対やる」
- 「このミスは自分を殴りたいレベル」
こうした生の感情をそのまま記録に残せる。
その悔しさが翌日の馬力に変わる。
■ 勉強は“感情”を味方にした人間が勝つ
勉強は淡々とするもの、と思われがちだが、
本当は感情が最も大きなエンジンだ。
悔しさ
焦り
怒り
達成感
喜び
これらをテキストや記録帳に刻んでいくことで、
自分を前へ前へと押し出せる。
きれいなノートより、
汚くても“熱”がこもったノートやテキストのほうが圧倒的に強い。
テキストにも、記録帳にも、どんどん書き込め。
覚えるべき箇所には強い言葉を書け。
自分の感情を乗せろ。
それが、学習効率を一気に引き上げる最も簡単な方法だ。

