「見られている感覚」を持てるかどうか―イチローさんの言葉から考える、勉強の姿勢

数年前になるが、イチローさんがインスタライブでこんな質問を受けていた。

「在宅勤務が増えました。“サボらないメンタル”を保つにはどうすればいいですか?」

これに対し、イチローさんは 「人が見てないからね、サボるっしょ」 と即答したという。
続けて、

「人はサボる。だけど、『サボってはいけない』って感触を持っているのが素晴らしい」

と、“サボること自体”を否定しなかった。

さらにこうも語っている。

「人が見てないところの姿が、まさしく、その人を表しているとも言えるでしょう」

非常に本質を突いた言葉だと思う。

古文でもこういう文章を読むことはある。


イチローさんも「サボる」。それでも変われる理由

司会が「イチローさんもサボるんですか?」と聞くと、
イチローさんは 「サボりますよ。人間らしいじゃないですか」 と笑って答えている。

ただし、野球に関しては別らしい。

「野球においては後悔したくない。プロになってからサボった記憶はなかなか出てこない」

つまり、
「本気で勝負している領域では、サボりに負けない仕組みを持っている」 ということだ。

その仕組みとは何か。

「自分が大切にしている人、尊敬している人を思い浮かべて、
“この人なら今の自分の行動をなんて言うだろう?”
という視点を持っておく」

これがイチローさんの“自分を律する方法”だ。


「見られている感覚」を持っている生徒は強い

学習でもまったく同じことが言える。

対面授業であれ、オンライン授業であれ、家での自主学習であれ、

「見られている感覚」を持てるかどうかが、成績を大きく分ける。

人は見られていないところで必ず緩む。
それは自然なことだし、イチローさんですらそうなのだから当然だ。

しかし
緩んだときに戻れる仕組みを持っているかどうかが、勝負。

自主学習で伸びる子は、

  • 誰かに見られているつもりで机に向かう
  • 今日の自分を、明日の自分がチェックするつもりで勉強する
  • 「先生ならこれをどう言うか」を頭の片隅に置いておく

こういう“意識のフレーム”を持っている。

逆に、
オンラインだとサボる、
自習だと緩む、
塾に行っていないと勉強できない

このタイプは 「見られていない=やらなくていい」と脳が判断している わけで、非常にもったいない。


誰も見ていないときの自分こそ、本当の実力

イチローさんは言う。

「人が見てないところの姿が、その人そのもの」

まさにその通り。
テスト当日の実力とは、
誰も見ていない日々の行動の積み重ね 以外の何物でもない。

だからこそ、
対面であろうがオンラインであろうが自学であろうが、
常に「見られている」と思って行動できる生徒は強い。

これは才能ではなく、習慣だ。


最後に

イチローさんは、サボる自分を否定しなかった。
大切なのは、

「サボりたくなったとき、どう戻ってくるか」

である。

生徒のみんなも、
自分が尊敬している人・未来の自分・先生・家族。
誰でもいいから思い浮かべて、

「この行動を見たら、なんて言われるだろう?」

その視点を一つ持っておくと、学習の質は間違いなく変わる。

“見られている感覚”を味方につけて、
今日も机に向かえ。

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