公立高校に合格するには、何点必要?偏差値の見方も解説!~高校入試研究会の読み方

公立高校入試、学力検査はどれくらい取ればいい?

先日、調査書(=内申点)について触れましたが、今回はもう一方の柱、学力検査(=入試本番の得点)についてです。

「どのくらい取れば合格できるのか?」

これに対する目安は、『高校入試研究会』冊子の29~30ページに掲載されています。
ここにあるのは、各高校の合格者の平均点です。
注意したいのは、合格最低点ではないということ。
つまり、「この点数を取らないとダメ」というラインではなく、「このくらいの点を取れている人が多い」という参考値です。

特に上位校では、400点を超えていることが多いです。
たとえば横浜翠嵐など、学力重視の学校では460点を越えてきていますし、柏陽も440点に近い。
とはいえ、これはあくまで「今年の入試」の結果。
来年も同じ難易度になるとは限りません。
だからこそ、単純な点数の目安ではなく、偏差値に注目したいのです。

なぜ偏差値に注目するのか?

入試で「何点取れたか」はもちろん大切です。
でも、その点数がどれだけすごいのかは、まわりの人たちの点数と比べてみないとわかりません

たとえば──

  • 問題が簡単なら、みんな高得点 → 自分の点数が目立たないことも
  • 問題が難しいなら、みんな点が低め → 380点でも高評価されることも

こうしたブレをなくして、自分が今どれくらいの位置にいるかをはかるための指標が「偏差値」です。

偏差値って?

偏差値とは、まわりの受験生と比べたときの“自分の位置”を数字で表したものです。

  • 偏差値50 → 真ん中くらい(100人中50番目)
  • 偏差値60 → 上位15%くらい(100人中15番目)
  • 偏差値70 → 上位2〜3%(100人中2〜3番目)

このように、偏差値を見ると「自分が今、どのくらいの実力なのか」が、点数よりも正確にわかります。

そして何より、偏差値は年によって問題の難しさが変わってもブレにくいという特長があります。
だからこそ、「点数よりも偏差値のほうが、志望校との距離をはかるには適している」というわけです。


偏差値を見るなら「全県模試」

『高校入試研究会』冊子の31〜32ページには、合格者の全県模試での偏差値(中3の8月以降の平均値)が一覧で出ています。
これが、もっとも実践的な目安です。

たとえば、多摩高校を目指すなら「偏差値70前後」がひとつの目安になる、というように、目標とすべきラインが見えてきます。


中1・中2の模試はどう見ればいい?

中1・中2でも全県模試を受けることがあります。
ただし、この時期はまだ内容が限られており、偏差値が低めに出ることがよくあります

たとえば、英語が満点でも偏差値66。
5教科で9割以上取っても偏差値は65。
でも、目標校の偏差値は70を超えている…。
そんなふうに、「まだ届かない」と感じてしまうこともあるかもしれません。

でも安心してください。偏差値が本格的に意味を持つのは、中3の夏以降からです。
そこに向けて力をつけていけば、しっかり間に合います。


最後に

入試で必要な得点の目安は、たしかにあります。
でも、それだけにこだわらず、「今の自分が、全体の中でどれくらいの位置にいるのか」を知ることの方が大切です。

そのためには、偏差値という指標に注目すること
焦らず、でも着実に。
日々の積み重ねが、合格への道をつくっていきます。

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