子どもが「塾やめたい」と言ってきたとき、どう接するべきか。
答えは簡単です。
馬鹿言ってんじゃないよ。行け。
行きたくなくても、ふてくされていても、とにかく「行け」と言い続ける。
そしてプレッシャーをかけ続ける。
これができるかどうかで、その後の人生が変わります。
なぜなら、ここで親が折れれば、“やめ癖”がつくからです。
嫌ならやめる。面倒ならやめる。少し大変ならやめる。
そんな姿勢が一度身につけば、部活もやめ、バイトもやめ、仕事もやめる―その繰り返しになります。
やめ癖がついた人間は、社会で信用を積み上げられません。
頼まれごとは回ってこず、居場所も失います。
「続ける」という力がゼロだからです。
だからこそ、親は絶対に折れてはいけません。
泣こうが喚こうが、ふてくされようが、机に座らせ、塾に行かせる。
内容が身につくかどうか以前に、「嫌でも続ける」という経験を積ませることが目的です。
これは厳しさではなく、社会で生きるための最低条件です。
やめ癖をつけさせない。
そのためには、親が最後まで折れないこと。
これがすべてです。
折れてしまった家庭のその後
実際に、子どもの「やめたい」にあっさり応じた家庭を見たことがあります。
親は「無理にやらせても意味がない」と考えたのでしょう。
結果どうなったか。
その子は部活も短期間でやめ、アルバイトも数か月でやめ、最初に就いた仕事も半年でやめました。
理由はどれも「合わない」「面白くない」「きつい」。
本人に悪気はありません。
ただ、嫌なことを我慢して続けるという発想が、最初からなかったのです。
20歳を過ぎた今も、職を転々とし、安定した生活には程遠い。
あのとき親が折れなければ、違う道もあったはずです。
親が子に与える最大の贈り物は、「好きなことをやらせる」ことではありません。
「嫌でもやり抜く力を身につけさせる」ことです。
転石苔を生ぜず
この意味をしっかりと揺るぎない信念として持ち続けたいものです。