内申を甘く見ると、公立も私立も狭まる

◆学校評価(内申)が低い場合、公立?私立?

よく、「内申が低いから私立で……」という話が出るが、この発想には大きな落とし穴がある。
というのも、内申が取れない子の多くは、私立入試に必要な学力も足りていないケースが非常に多いからだ。

私立は学校にもよるが、過去問を見ると分かる通り、
入試問題は定期試験よりもずっと実力が問われるつくりになっている。

逆に言えば、
定期試験こそが最も点を取りやすいフィールドであり、内申は最も上げやすい得点領域だ。
そこを本気で取りに行かずして、より難度の高い入試で戦えるかと言えば、なかなか厳しい。


◆中2の終わりで「36」は最低ライン

歩実塾では、中2の終わりで 内申36 を最低ラインとしている。
ここまで乗せておけば、中3でさらに内申を伸ばせるし、
私立の併願基準も現実的に狙える。
つまり、内申36は“高校選びのスタートライン”でもある。


◆定期試験に本気になれない子が入試に勝てるか?

結局これに尽きる。
定期試験ですら本気になれない子が、入試本番で太刀打ちできるとは考えにくい。
入試問題は、学校の定期試験より質・量ともに数段上。
まずは「取れるはずの点を確実に取る姿勢」を中学のうちに身につけることが最重要である。


◆内申は“安全ネット”にもなる

もう一つ見逃せない事実がある。
内申を上げておくことは、受験におけるセーフティーネットになるということだ。

仮に中3冬~直前期の伸びが鈍り、実力が志望校のラインに届くかどうか微妙な状況になっても、
内申が十分あれば、併願私立を選ぶ際、苦労はなくなる。
抑えでいい高校が確保できているということで、全力で第一志望校に向かえるのだ。
内申が低いままでは、併願私立さえままならず、大変なことになる。


◆「内申が低い=実力がない」とは限らない

模試など実力テストでハイスコアを出しているにもかかわらず、内申がよくないケースも存在する。
これはまた話が別で、ピカピカに実力を磨けばいい。
こういう実力モンスターは早慶附属など難関私立高校受験で存分に活躍できる。


◆結論

  • 内申が低いから私立へ…は危険な思考。むしろ私立合格に必要な学力が足りなくなる。
  • 定期試験で点を取り、内申を上げる努力の方が現実的かつ確実。
  • 中2の終わりで36が最低ライン。ここから中3でさらに積み上げる。
  • 内申は受験の安全ネット。実力が伸びなかったときの保険になる。
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