日々の学習を残す「記録帳」——
右ページには、その日の勉強内容を書くことになっている。
だが、実際に見てみると、
「数学 計算10分」
……は? どこの計算をやったの?
何ページ? 何問?
「社会 暗記20分」
……は? 何を覚えたの? 地理? 歴史? どこの単元?
こんな書き方で、どうして次に「どこを勉強しよう」と計画が立てられるのか。
できる子の記録帳は、細かさが段違い
例えば——
「テキスト P20〜24/大問2まで(45分)」
と明確。さらに、
「予定どおり進んで完璧 → 5」
「やったけど、まだ穴がある → 3」
など、数字での自己評価まで書いてある。
人によってはABCの3段階だったりする。
“やれと言われたから書いている”記録帳と、
“自分でどうにかしようとして書いている”記録帳は、
一目見ただけでまるわかり。
右ページで「3」だったなら、
次にどう修正するのかを左ページに書けばいい。
記録帳には、その子の“未来”が現れる
スポーツ選手のインタビューで、
「今日は負けました。次は頑張ります。」
と言っているのを見ると、「この人は次も勝てないな」と思うだろう。
勉強も同じ。
「今日うまくいかなかった。明日頑張ります。」
……これでは何も変わらない。
「何をどう直すのか」といった具体性がないからだ。
記録帳というのは、
その子が今どんな考え方で、どんな成長曲線を描いているのか、
未来さえ映し出してしまう“心の鏡”なのだ。
さて、あなたの記録帳はどうだろうか。
あなたの記録帳は、読む人の目にどう映っているだろうか。
書けば終わり。やれば終わり。ではない。
それじゃ勝てないよ、というさっき示したレベルなら、書く意味はほぼない。
“どれだけ意識して書けているか”が、成績の差、今後の伸びの差になる。

