「英検2級は高校卒業程度だから、持っていれば早慶附属の英語も大丈夫ですよね?」
実はこれ、よくある勘違いです。
もちろん英検2級は立派な資格です。
しかし、
英検2級に合格する力と、早慶附属高校に合格する力は必ずしも一致しません。
今回、実際に
- 慶應義塾高校
- 慶應志木高校
- 慶應女子高校
- 早大学院
- 早稲田実業
- 早大本庄
の3年分の問題を分析してみました。
すると見えてきたのは、
「学校ごとに求めている能力がまるで違う」
という事実です。
まず英検2級はどんな試験?
英検2級は、
- 語彙
- 熟語
- 実用的な長文
- 英作文
が中心です。
言ってみれば、
「実用英語力テスト」
です。
社会問題や科学、歴史なども出ますが、
基本的には
英語を使って情報を理解できるか
を見ています。
慶應の附属高校の特徴
慶應義塾高校
「英語の総合力テスト」
毎年のように出るのが
- 誤文訂正
- 語法
- 文法
です。
英検2級ではほとんど出ない形式です。
長文だけではなく、
英語の細かい運用力まで見ています。
慶應志木高校
「英語で考える試験」
長文を読ませて、
- 指示語
- 論理展開
- 要約
を問います。
単語を知っているだけでは戦えません。
必要なのは
文章を論理的に読む力。
むしろ国語力が武器になります。
慶應女子高校
「教養と思考力の試験」
過去問を見ると、
- 善悪とは何か
- 科学技術
- 歴史
- 文化
などのテーマが並びます。
単語が難しいわけではありません。
難しいのは内容です。
読書経験や知的好奇心が大きく影響します。
早稲田の附属、系属校の特徴
早大学院
「王道の読解試験」
変な問題は少ない。
しかし長文を正確に読めなければ勝てません。
読解力で真っ向勝負です。
早大本庄
「完成された中学英語」
問題は比較的素直。
しかし基礎が曖昧だと点が取れません。
奇問ではなく、
正統派の英語力を問います。
早稲田実業
「英語の総合格闘技」
- 文法
- 語法
- 誤文訂正
- 英作文
- 長文
全部出ます。
しかも量が多い。
早慶附属の中でもかなりハードな部類です。
英検2級と何が違うのか
ここが一番大事です。
例えば英検2級では、
大量の語彙を覚えます。
しかし、
慶應女子の哲学的な文章は読めるようになりません。
慶應志木の論理読解も強くなりません。
慶應義塾の誤文訂正も解けるようになりません。
つまり、
英検2級対策=早慶附属対策ではない
のです。
本当に考えるべきこと
私は早慶附属志望の生徒に対して、
まずは準2級を高得点で取ってほしいと思っています。
準2級レベルまでに、
- 基本文法
- 基本語彙
- 基本読解
- 英作文
の土台はかなり作れます。
しかしその後、
英検2級に苦戦しているならどうでしょう。
単語帳とにらめっこを続ける。
過去問を何周もする。
もちろん悪いことではありません。
しかし、
その時間で
- 早大学院の長文
- 慶應志木の読解
- 慶應義塾の誤文訂正
を研究した方が、
早慶附属合格には近づくかもしれません。
もっと言えば数学
ここは見落とされがちです。
早慶附属入試は英語だけではありません。
数学があります。
国語もあります。
もし英検2級取得に何時間もかかるなら、
その時間を数学に回した方が合格可能性が上がる生徒も少なくありません。
最後に
私は英検2級を否定したいわけではありません。
価値のある資格です。
しかし、
「英検2級=早慶附属楽勝」
という考えは間違いです。
早慶附属はそれぞれが独自の試験を作っています。
だから大切なのは、
英検の級を追いかけることではなく、
志望校の問題を知ることです。
そして私はこう考えています。
英検2級を持っているから早慶附属に受かるのではない。
早慶附属に受かる実力がある生徒は、結果として英検2級も取れてしまうのである。
これが、過去問を見比べてたどり着いた結論です。

