勉強というと「分かる」「分からない」という言葉が頭をよぎる。
曰く「うちの子、勉強が分からなくて困っているんですよ。」「先生の授業を受けて分かるようになりました。」
そう、入り口において「分かること」は大事そうに見える。
しかし、である。
「分かった!」で終わってしまっては次につながらないのだ。
先生がこうやって解くんだよとデモンストレーションをする。
「ふーん、なるほどね」
なるほどね、は分かったの意味だが、さて、できるようになるのか?
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答えは、否。
「ふーん、なるほどね。じゃ、次、自分でできるかやってみよう」
ここまで進まないといけないのだ。
自分でできるかやってみる。
これは、身体を使って、身体に覚えさせているのだ。
暗記というと、頭の中に何かを叩き込むイメージを持つかもしれないが、それだけではない。
手を使って、手順を覚えこむ。これだって立派な暗記なのである。
これをおろそかにしているから伸びないのだ。
伸びない原因その2、それは暗記の軽視といってよい。
また、先ほど「入口において」理解することは大事と書いた。
しかし、「理解が中途半端なままでも暗記だけはしておく」ことも時には大切だ。
暗記だけしておけば、とりあえず解ける問題は出てくるし、使っているうちに理解が追いついて「あぁ、これはこう意味だったんだ」と気づくことも結構ある。
理解するまで覚えないという姿勢では、いつまでたってもできはしない。
やや中途半端であっても、強引に暗記することも忘れてはいけない。