今年度も現代文2題の出題構成が踏襲されている。漢字の読み書き以外の知識問題としては、語句の意味、四字熟語、西暦を和暦に書き換える問題があったくらいで、例年よりやや少なかった印象。
昨年度は、熟語・慣用表現・口語文法・文学史・仮名遣いというように、さまざまな知識事項が問われる可能性は高く、塾内使用の「文学史テキスト」「知識事項テキスト」を大事にするのはもちろんのこと、平素の読解でも、自分が未知の表現は、辞書を引いて自分のものにしていく積極性が求められる。
読解問題では、「抽象的」「象徴的」「皮肉」「逆説的」「示唆的」「多元的」「陰鬱」「弛緩」「嘲弄的」といった単語が設問中にあらわれている。現代文の授業では重要単語として説明を受けるのもあるが、語彙力はあって越したことはない。読解の予習・復習時に、辞書を引いては書き出し、覚えていくといった地道な勉強が大事になる。
また、記述問題は15字以内が2つ、25~30字が3つ、40~50字と60~70字がそれぞれ1つずつとさまざまな字数の出題されている。
記述問題はほとんど出ない年もあるが、記述は急にできるようになるものではないだけに、普段からの積み重ね、練習量が鍵となる。普段の学習の際、記号問題であっても「記述問題だったらどう答えるか」と考えて問題に取り組むようにすると「なんとなく答える」というという悪弊から抜け出せるし、また記述力も鍛えられる。さらに間違えた問題については、「なぜその答えになるのか」を文章の形で書いて説明するようにして、あくまでも記述することには慣れておきたい。